受給者証と福祉サービス(児童発達支援・放課後等デイサービス)
「受給者証」は、療育の場を利用するための鍵になる証明書です。障害者手帳とは別のもので、手帳がなくても取得できます。ここを知らずに諦めてしまう方が少なくありません。
かんたんにいうと
- 療育にかようための証明書です。
- 手帳がなくても、もらえます。
- 申しこみは市区町村の役所です。
受給者証とは
正式には通所受給者証といいます。児童福祉法にもとづく障害児通所支援を利用するために、市区町村が交付する証明書です。
受給者証には、利用できるサービスの種類と、1か月に使える日数(支給量)が書かれています。支給量は市区町村が、家庭の状況や本人の様子をふまえて決めます。
使えるサービス
児童発達支援(就学前)
未就学の子どもが通う場です。遊びや生活を通して、発達を支えるはたらきかけを行います。
- 個別の課題に取り組む場合と、集団で活動する場合があります
- 保育所や幼稚園と併用できます
- 「児童発達支援センター」は地域の中核となる施設で、通所支援のほかに相談や、保育所などへの助言も行います
放課後等デイサービス(就学後)
就学している子どもが、放課後や長期休暇に通う場です。
- 対象は原則6歳から18歳(必要と認められれば20歳まで)
- 送迎を行う事業所もあります
- 事業所によって内容の方針が大きく違います(後述)
保育所等訪問支援
支援員が保育所・幼稚園・学校を訪問し、集団生活に適応するための支援や、先生への助言を行います。子どもが通う場所に来てもらう形の支援です。
居宅訪問型児童発達支援
重い障害などで外出が難しい子どもに対して、自宅に訪問して支援を行います。
申請の流れ
自治体によって細部は異なりますが、おおむね次の流れです。
- 市区町村の窓口に相談する(障害福祉課、子ども家庭支援の窓口など)
- 医師の診断書または意見書を用意する(かかりつけ医、または紹介された医療機関で)
- 障害児支援利用計画案を作る — 相談支援事業所の相談支援専門員に作ってもらうか、保護者が自分で作る(セルフプラン)
- 申請書を提出する
- 面談・調査(家庭や本人の状況を聞き取る)
- 支給決定・受給者証の交付
- 事業所と契約して利用開始
費用の考え方
利用料には世帯の所得に応じた1か月の上限額が設けられています。上限に達したあとは、その月は何回使っても追加の負担はありません。
生活保護世帯・市町村民税非課税世帯は負担なし、課税世帯は所得に応じた上限額という仕組みです。
事業所の選び方
放課後等デイサービスは事業所数が多く、方針が大きく異なります。「近いから」だけで決めると合わないことがあります。
見学のときに確認したいこと
- 何をする時間が中心か — 学習支援、運動、創作、集団遊び、生活スキルなど
- 1日の流れ — 自由に過ごすのか、決まったプログラムがあるのか
- 子どもの人数と職員の人数
- 職員の職種 — 保育士、児童指導員、作業療法士、言語聴覚士など
- 送迎の有無と範囲
- 学校や家庭との連絡の取り方
- 本人が落ち着ける場所があるか(感覚過敏がある場合は特に)
選ぶときの考え方
「良い事業所」ではなく「この子に合う事業所」を探します。 集団が苦手な子に賑やかな事業所は合いませんし、体を動かしたい子に静かな学習中心の場は苦しくなります。
可能であれば本人を連れて見学し、その場での様子を見てください。見学を断る事業所は、それ自体が判断材料になります。
よくあるつまずき
| つまずき | 対応 |
|---|---|
| 診断がついていないので申請できないと思っていた | 医師の意見書で申請できる場合があります。窓口へ |
| 手帳がないので無理だと思っていた | 受給者証に手帳は不要です |
| 支給量が思ったより少なかった | 状況が変われば変更の申請ができます |
| 事業所に空きがない | 窓口・相談支援専門員に相談。待機しながら他を探す |
| 更新を忘れた | 受給者証には有効期間があります。更新時期を確認しておく |
最終的なご確認は、必ずお住まいの自治体の窓口でお願いします。どこに聞けばよいか分からないときは、お住まいの発達障害者支援センターが案内してくれます。